エルメスのカラー一覧|色名の意味と相場への影響
目次

エルメスの色名は多くがフランス語のまま使われるため、カタカナだけでは何色か想像しにくいものが少なくありません。エトゥープやクレといった名前も、由来を知ると印象が変わります。
本記事では、系統別のカラー一覧と色名の意味、常時展開されている色、そして色が相場にどこまで影響するかを整理します。色選びに迷ったときは、GINZA CELIA公式LINEからお気軽にご相談ください。
この記事でわかること
- 系統別に整理したエルメスの主要カラーと正式表記
- 常時展開されている色はどれか
- エトゥープ・クレなど代表的な色名の意味
- 色が相場に与える影響と、その限界
- 「廃番カラー」という言葉をどう受け取るべきか
エルメスのバッグで常時展開される3色
エルメスのカラーは毎シーズン入れ替わりますが、バッグで途切れずに展開される色は限られます。まずこの区別を押さえておくと、色選びの見通しが立ちます。
ノワール・ゴールド・エトゥープ
バッグで常時展開されるのはノワール・ゴールド・エトゥープの3色とされます。これ以外の色は、人気の高い色であっても展開が途切れる時期があります。
ノワールは黒、ゴールドはキャメルに近い明るい茶、エトゥープは灰色がかったベージュです。どれも装いを選ばず、最初の1点として選びやすい色になります。モデル別の人気色は、バーキンの人気色ランキングとケリーの人気色ランキングでご紹介しています。
展開の頻度が高い色
常設3色に次いで名前が挙がるのが、クレ・エタン・ルージュアッシュといった色です。展開の頻度は高いものの、常に選べるとは限りません。

バッグ展開の初期にはノワール・ルージュアッシュ・ブルーマリン・ヴェールアングレを軸にしていたという説もありますが、公式の裏付けがある話ではありません。「定番色」という言葉は、常時展開の3色だけを指す場合と、クレのように展開の多い色まで含める場合があるので注意してください。
系統別のカラー一覧
エルメスは色名を系統別に整理した一覧を公式には出していません。以下は流通の現場で使われている整理で、色名の正式なカタカナ表記とあわせて示します。
代表的な色を系統別に見る
以下は日常的に名前を見かける色を中心に整理したものです。同じ系統でも彩度や明るさの幅は広いため、系統はあくまで当たりをつけるための入口と考えてください。
代表的な色を系統ごとに並べると、次のようになります。傾向の欄は、その系統を選ぶときに実用上ひっかかりやすい点をまとめたものです。
| 系統 | 代表的な色(カタカナ表記/原語) | 傾向 |
|---|---|---|
| 白・ニュートラル | クレ Craie/ナタ Nata/ベトン Béton | 純白ではなく濁りのある白。汚れが見えやすい |
| ブラウン・ベージュ | ゴールド Gold/エトゥープ Étoupe/フォーブ Fauve/ショコラ Chocolat | ゴールド・エトゥープは展開が安定。どの装いにも合わせやすい |
| レッド | ルージュアッシュ Rouge H/ルージュカザック Rouge Casaque/ブレーズ Braise | 同じ赤でも彩度の幅が広い |
| ピンク | ローズサクラ Rose Sakura/ローズアザレ Rose Azalée/ローズドラジェ Rose Dragée | 展開が断続的で、時期により入手性が変わる |
| ブルー | ブルーニュイ Bleu Nuit/ブルージーン Bleu Jean/ブルードプリュス Bleu de Prusse | 濃紺から中間のブルーまで幅がある |
| グリーン | ヴェールクリケット Vert Criquet/ヴェールアングレ Vert Anglais/マラカイト Malachite | 季節性が強く、展開が限られる |
| グレー | エタン Étain/グリムエット Gris Mouette/グリペール Gris Perle/アルドワーズ Ardoise | 黒より軽く、ベージュより締まる中間色 |
※系統の分け方は流通上の整理であり、エルメスが公式に定めたものではありません。各社が使う「カラーコード」は出典によって食い違うため、本記事では扱いません。
表記のゆれに注意する
カタカナ表記は販売店によって差があります。エトゥープを「エトープ」、クレを「クレイ」と書く例もありますが、クレはフランス語のCraieで、英語のclayとは無関係です。
色名で検索するときは、原語の綴りをあわせて確認すると取り違えを防げます。特に赤とピンクの系統は色名が似ており、表記だけでは判別しにくくなります。
代表的な色名の意味
エルメスの色名は具体的なものに由来します。意味を知っていると、実物を見る前におおよその印象がつかめます。
素材や道具に由来する色
エトゥープは、麻や亜麻を梳いたあとに残る粗い繊維くずを指す言葉です。灰色がかったベージュという色味は、この繊維の色に由来するとされます。
クレはチョーク、エタンは錫を意味します。どれも鮮やかな色ではなく、素材そのものの落ち着いた色合いを指す名前です。
なおナタはフランス語ではなく、スペイン語で生クリームを意味する言葉です。
鳥や動物に由来する色
グリムエットのムエットはカモメ、グリトゥルトゥレルのトゥルトゥレルはキジバトを指します。どちらも灰色の濃淡を表す名前です。
フォーブは黄褐色を意味し、野獣派を指すフォーヴィスムと同じ語源を持ちます。
色と相場の関係
色が中古市場での価格に影響することはあります。ただし、その差を見極めるには色以外の条件も確認する必要があります。
色だけで価格は決まらない
ニュートラル系の色は中古市場で比較対象を見つけやすい一方、展開の少ない色は取引事例が限られ、価格にばらつきが出ることがあります。珍しい色だからといって、必ず高値になるわけではありません。
色による価格差を見極めるには、モデル・サイズ・素材・年式・状態などの条件を揃えて比較することが重要です。条件の異なる商品を色名だけで比較すると、状態や仕様による差を見落としかねません。色はこうした条件と合わせて相場を判断する要素のひとつです。
廃番カラーという言葉の受け取り方
「廃番」と説明される色は少なくありません。ただしエルメスの運用を踏まえると、この言葉は額面どおりには受け取れないのが実情です。
休止と復活を繰り返している
エルメスは色をいったん休ませ、数年後に戻すことがあります。ブルージーンは休止のあとに「ニューブルージーン」として再び登場し、ローズサクラも一度途切れてから再び展開されました。

「廃番」ではなく「現在は注文できない色」と理解するほうが実態に近くなります。永久に作られないと断定できる色は多くありません。
同じ色名でも色味が変わることがある
復活した色が以前とまったく同じとは限りません。ニューブルージーンのように、復活後の色味が以前のブルージーンと異なると指摘される例もあります。
中古で特定の色を探す場合は、色名だけでなく製造年代もあわせて確認してください。年代が違えば、同じ名前でも印象が変わる可能性があります。刻印から製造年を読み取る方法はエルメスの刻印で製造年を読む方法で詳しく解説しています。
色で選ぶときの落とし穴
色は写真で判断しやすい要素に見えます。しかし実際には、とりわけ実物と印象がずれやすい部分でもあります。
素材が違えば同じ色に見えない
同じ色名でも、素材によって見え方は大きく変わります。型押しのエプソンは発色が鮮明で経年変化がほとんど出ない一方、トゴは使い込むほど穏やかな艶が出て、クレマンスはマットな風合いで柔らかく沈むような表情になります。
色を決める前に素材を決めたほうが、実物と印象の差は小さくなります。写真だけで色を確定させるのは避けてください。素材ごとの特徴はエルメスの革素材比較で詳しく解説しています。
使ううちに色は変わる
革製品は直射日光や高温・多湿の環境によって、色味や風合いが変化する場合があります。また、淡い色の革は濃い色の衣類と繰り返し接触することで、色移りが生じることもあります。
淡い色を選ぶ場合は、この2点を前提に保管と使い方を考えてください。色が移ってしまった場合は自分で落とそうとせず、まずはエルメスのアフターサービスに相談するのが安全です。
よくある質問
Q. エルメスのカラーは全部で何色ありますか?
A. 「200色以上」という説明が広く流通していますが、エルメスが総数を公表した事実は確認できません。あくまで第三者がまとめた集計値として受け取ってください。実際には毎シーズン色が入れ替わり、素材ごとに展開される色も異なるため、固定した総数を数えること自体に意味が薄いのが実情です。
Q. 最初の1点はどの色を選ぶべきですか?
A. 常時展開とされるノワール・ゴールド・エトゥープの3色であれば、装いを選ばず使う頻度も高くなります。特にエトゥープは灰色がかったベージュで黒にも茶にも寄らないため、手持ちの服と衝突しません。鮮やかな色や淡い色は、この3色のいずれかを1点持ってから2点目以降で検討するほうが後悔が少なくなります。
Q. 「人気色」を選べば売るときに有利ですか?
A. ニュートラル系は価格が安定しやすいとされますが、展開の少ない色が必ず高くなるとは限りません。色だけで価格は決まらず、モデル・サイズ・状態と合わせて決まります。売却時の価格を主な理由に色を決めるより、サイズと素材を優先し、そのうえで好きな色を選ぶほうが結果的に満足度は高くなります。
Q. 廃番になった色はもう手に入りませんか?
A. 正規店で新たに注文できないという意味であれば正しいのですが、永久に作られないとは限りません。エルメスは色を休ませて数年後に戻す運用をしており、実際に復活した色もあります。中古市場であれば流通しているため、どうしても欲しい色がある場合は専門店に条件を伝えておくと入荷時に案内を受けられます。
Q. 写真と実物で色の印象が違うのはなぜですか?
A. 撮影時の光源や画面の設定によって写り方が変わるうえ、同じ色でも素材によって見え方が異なるためです。型押しのエプソンは発色が鮮明に出る一方、トゴやクレマンスは表面の凹凸で同じ色でも柔らかく見えます。淡色やグレー系のように微妙な色を検討する場合は、実物を確認できる店舗で見比べることをおすすめします。
まとめ
エルメスのバッグで常時展開されるのはノワール・ゴールド・エトゥープの3色とされ、それ以外は人気があっても展開が途切れる時期があります。色名の多くはフランス語の具体的な語に由来し、エトゥープは麻の繊維くず、クレはチョークを意味します。
色だけで相場は決まらず、モデル・サイズ・状態などと合わせて判断する必要があります。展開の少ない色が高くなるかどうかも、個体によって異なります。「廃番カラー」も永久終了とは限らず、休止と復活を繰り返しています。
在庫は新着コレクションからご確認いただけます。色や素材の組み合わせで迷った際はGINZA CELIA公式LINEからお気軽にご相談ください。
この記事のまとめ
- ✓バッグで常時展開されるのはノワール・ゴールド・エトゥープの3色とされる
- ✓色名の多くはフランス語の具体的な語に由来する(エトゥープ=麻の繊維くず)
- ✓色だけで価格は決まらず、モデル・サイズ・状態と合わせて判断する
- ✓「廃番カラー」は休止のことが多く、復活する色もある